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最近、映画を見ていなかったので、先週金曜に定時で仕事を終えてダッシュで17時半上映の映画を観てきました(笑)。私、福井メトロのヘビーユーザーでして、ボロい映画館なんですけど、ココがなくなると福井の映画は終わってしまうといっても過言ではない。聞くところによると、どこぞの映画好き社長がスポンサーになってくれていて、なんとか存続しているらしい。どうか末永く潰れないで欲しい、、、、。

さて、そんな映画館で見た映画は何かというと、、、

『婚約者の友人』
原題:FRANTZ
監督:フランソワ・オゾン
出演:ピエール・ニネ/アドリアン、パウラ・ベーア/アンナ、エルンスト・ストッツナー/ハンス、アントン・フォン・ルケ/フランツ、マリー・グルーバー/マグダ
上映時間:113分

オススメ度★★★★★。そして卍的映画評論キーワードコチラ

  1. モノクロからカラーへ変わる瞬間。
  2. 戦争によって複雑化する想い。
  3. マネの『自殺』。

 

!!以下はネタバレを含むので注意してください!!

 

モノクロからカラーへ変わる瞬間。

まずは福井メトロでの紹介文を引用します。

1919年、戦争の傷跡に苦しむドイツ。婚約者のフランツを亡くし悲しみの日々を送っていたアンナは、ある日、フランツの墓に花を手向けて泣いている見知らぬ男に出会う。戦前にパリでフランツと知り合ったと語る男の名はアドリアン。アンナとフランツの両親は彼らの友情に感動し、心を癒される。だが、アンナがアドリアンに“婚約者の友人”以上の想いを抱いた時、アドリアンは自らの“正体”を告白する。
いくつもの謎を残したまま姿を消したアドリアンを探すために、フランスへ旅立つアンナ。パリ管弦楽団、ルーヴル美術館と、心当たりを訪ね歩くアンナは、アドリアンが入院したという病院へたどり着き、衝撃の記録を見つけるのだが──。

1919年に終わったってことは第一次世界大戦のことを言ってるな、、、ふむふむ。つまり、ドイツとフランスは敵国同士なわけだ。そんなフランス人がやってきてドイツ人の墓の前で泣いている???

これだけでだいたい想像つきますわな。アドリアンは懺悔しにきたのです。しかし、残された家族に出会い、思わず嘘をついてしまう。結局、耐え切れずアンナに正体を告白してフランスに帰ることに。このピエール・ニネの演技が最高に素晴らしい。そしてかなりのイケメン

映像表現において特筆すべきポイント。基本モノクロで進むのですが、所々でカラーになるということです。そのことについて監督はインタビューこう答えていました。

———いくつかのシーンをカラーにしたのはなぜ?
 モノクロ映画への初挑戦は面白かったけど、心苦しいことでもあった。僕にとって色味や鮮やかな色彩を強調することは自然なことだからね。時にドイツのロマン派の画家、ガスパー・ダーヴィト・フリードリヒの絵を参考にした、湖を歩いているシーンには色を入れたかった。だから強い感情を表現する手段として、回想シーンや嘘のシーン、幸せなシーンなどにカラーを使うようにした。この時代が、モノクロで表現する哀悼の期間だったことを暗示するためだ。血液が血管を流れるように、カラーはモノクロの映画を活性化させる。

確かに突然カラーになるので良いアクセントにもなる。カラーのシーンはどれも恐ろしい位に美しいです。まさにうっとり、、、。しかし、注意しておかないと切り替わったことに気づかないかも。そこが監督の腕なんだろうな。感動した後から「そういえばカラーじゃん!!」ってことになる。

戦争によって複雑化する想い

戦争でフランツを失ったアンナは、フランツの友人を名乗るアドリアンのことが好きになります。しかしフランツを殺したのがアドリアンだったと知り、絶望します。しかししかし、徐々にアドリアンを許し、再びアドリアンへの想いを募らせ、ドイツへ向かいます。だがしかししかし、既にアドリアンには奥さんが、、、。

こんな複雑な恋愛感情を理解できますか???女優パウラ・ベーアの演技に注目です。

どうしてこんなことになってしまったのか、、、。やはり原因の一つには戦争があるでしょう。この映画には反戦のメッセージもあります。フランツの父ホフマイスターが語気を荒げて言うシーン。「フランスもドイツも、息子たちが死んだ時、祝杯を挙げたあげた。戦場へ喜んで息子を送り出し、死なせた責任は我々にある」。

しかし舞台は終戦直後です。ドイツを訪れたアドリアンはドイツ市民から白い目で見られます。後半では逆にアンナがフランスで同様の体験をします。亡くなったフランツは平和主義者で、尚且つフランスの文化が大好きでした。フランツのことを想うと、終戦後もなお互いにいがみ合う状況は悲しさしかないですね、、、。

マネの『自殺』

色々あった後にアンナは、マネの『自殺』という絵を見つめながら「生きる希望が湧く」と述べ、映画は終わっていきます。自殺なのに生きる希望??すごい含みを持たせた言い方で、表情も何とも言えない感じなんだよなぁ。

この突き放し方!!たまらん!

ここは見る人によって解釈が別れるところだと思います。是非皆さんの意見が聞きたいですな。

 

はい、どうでしたか。ネタバレしすぎたかな?まぁ、した所であんまり影響はないと思う。一番伝えたい部分は謎解きではないから。見たいと思った方!もう上映は終わっちゃったから、DVDを待つしかないんだ。ごめん。それでも是非お勧めなので、後々見てみてね。